ビジネスゲームを活用した研修の進め方をビジネスゲーム開発の視点で教えます
こんにちは。グラスルーツ株式会社高橋です。今回は、ビジネスゲームを活用した際の研修の進め方について、コツやポイントをいくつかお伝えします。 弊社では、買取り型のビジネスゲームの販売もしているため、お客様の中には自分自身で従業員教育をされている場合が少なくありません。そんなとき、ビジネスゲームを利用したときのポイントを教えて欲しいと言われます。誰でもできるのが、ある意味ビジネスゲームの良いところですから、そこに前後の進め方についても学んでいただくことで、更に良い研修になっていくと思います。
人が教えることとビジネスゲームの根本的な違いを理解しよう。
まず、多くの会社で実践されている伝え方は、人が教えるという伝え方です。一方で、ビジネスゲームでは、人が教えるのではなく、ゲームをしている人の体験がその人に教えていきます。その体験を生み出しているのは、ゲームの目的、ルールなどの構成要素です。 つまり、誰が教えているのかが根本的に異なります。この根本の原理を抑えておくことで、進め方のヒントをえられるはずです。
目的の伝え方
ゲームを行うときは、その目的を少しぼかした形にして伝えるのが良いと思います。通常、研修をする場合は、目的をきちんと伝えることで、目的の達成度合いを意識してもらいます。しかし、ビジネスゲームをする場合、研修の目的は通過点になります。通過点を目的にしてしまうと、ゲームそのものは興醒めしてしまいます。その理由から、ゲームの目的はぼかした形で伝えるのが良いです。
例えば、コミュニケーションの難しさを知るビジネスゲームであれば、
「これから、チームビルディングを目的に、◯◯ゲームを全員で行います。」と伝えます。
ここで伝えた、チームビルディングという言葉は、ぼかした表現です。チームビルディングという言葉は、ぼかす言葉としては、非常に便利な言葉です。でも、よくよく考えるとチームビルディングには複数の要素が必ずあります。その一つが、コミュニケーションの難しさを知ることです。このように、ゲームの真の目的は、一つ上の階層の言葉を使ってぼかします。
では、目的はいつ伝えるのか。
このあたりが、通常の学び方と異なる部分です。結論からいいますと、目的は受講者がゲームを通じて、自分で感じとり、他の人達と議論、振り返りをする中で見いだすものです。
つまり、以下のステップをビジネスゲーム研修では踏んでいくことになります。
①ビジネスゲーム実践
②振り返り、議論
③このゲームで、何を感じたか?目的は何?
この手順を基本的に踏むことで、自分で目的を見出せる仕組みとなります。この進め方を基本としてきちんと覚えておきましょう。
振り返りでして欲しい2つのこと。
ビジネスゲームを取り入れた研修をするときの振り返りでは2つの異なる視点での振り返りがおすすめです。振り返りは、ビジネスゲームを取り入れた研修の進め方の中で、腹落ち感を大きくする、確かなものにするための重要な項目です。
①ビジネスゲームの目的や、ゲームでの難しさなど。
先ずは、ビジネスゲームで難しかった点、それらを改善する方法などです。これらを自分の体験をもとにして語れるのがビジネスゲームの良さでもあります。
②2つ目は、自分の行動、選択などについての振り返りです。
①のイメージはわきやすいですが、ビジネスゲームの特徴を最大にいかすなら、②の振り返りも是非していきたいものです。
ビジネスゲームの振り返りに加えたい項目
①の振り返りに加えて、さらに加えたい振り返りがあります。
ビジネスゲームは、言わば実際におきる出来ごとの疑似体験ともいえます。しかし、ゲームはゲームなのです。ビジネスゲームと現実の間には、違いが必ずあります。だからこそ、以下のような論点の振り返りを入れることで、より実践性が増していくと考えられます。
1.ゲームの世界と現実の世界のどこに違いがあるか?
2.現実世界の問題解決にあたって、ビジネスゲームから活かせることはどんなことか?
自己を評価し、他人に評価される
②の振り返りについてももう少し詳しくみていきましょう。
ビジネスゲームの種類にもよりますが、ビジネスゲームを実施すると夢中になり、本人の素の姿が出やすいと言われています。
その特徴をいかすと、自分が感じる良いところ、苦手に感じるところ。を先ずは自分で評価することです。その後、同じチームのaさんの強みや、よりよくできそうなところ(アドバイス)を紙にかいて最後に渡します。
自己評価、他人の評価を得ることは、ビジネスの基本です。特に、日本人は他人に評価に慣れていないと言われていますから、このようなビジネスゲームを活用して少しでも、他人に評価される習慣を身につける訓練にすると良いはずです。
いかがでしたか。ビジネスゲームの特徴をよく知ると、研修の進め方にも大きな違いがでてくることが理解いただけたのではないでしょうか。
このようなことを実践できる、買取り型のビジネスゲームや、ビジネスゲーム型の体験研修にご興味いただけましたらグラスルーツ株式会社高橋までお問い合わせください。
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