【経営者必見】施工管理で外国人採用をするときに必須の教育方法をお伝えします。
こんにちは。グラスルーツ株式会社高橋です。今回は、建設業の1職種である施工管理を外国人が担うときの教育のポイントをお伝えしたいと思います。きちんと行うことで同業他社との差別化にもなるので、大変おすすめの内容です。
施工管理は人手不足の現状が継続
建設業における人手不足は依然として続いています。多くの企業では、人手不足を補うために、外国人採用や、若手の採用はじめたり、内容によっては未経験者を募るなど様々な努力をされています。同時に、給与水準も比較的高くし、労働環境をよりクリーンにしていきたいという思いの企業も多々あります。そして、教育制度を充実させる企業も少なくありません。
しかし、それでも人手不足感は否めないというのが施工管理の採用状況の共通課題です。
仕事はあるが人手が足りない建設現場
もう少し俯瞰的な見方をすると、人手が足りないというのは仕事がある、受注ができることの裏返しといっても良いのではないでしょうか。躯体を扱うような建設業もあれば、内装工事のような建設業までありますが、どれも地域の仕事として根強く建設業は存在しています。その意味ではまだまだニーズのあり続ける市場だともいえます。だからこそ、人材の採用、品質向上は売り上げ向上よりも優先的な経営課題だともいえてしまう傾向があります。
このような経営環境、仕事環境は、物流などの業界でも似たような現象が起きています。経営課題が人の採用というのはある意味特殊な環境が生み出した、その仕事特有の課題だといえます。
中小企業でも外国人採用は当たり前になりつつある
当然、人手不足ということであれば、外国人採用がより当たり前になりつつあります。中国人、ベトナム人など多様な国籍の従業員を雇用することが建設業では、一般的になりつつあるように感じます。そして、私の知る限り外国人採用には多くの難しいポイントが存在しています。
以下のようなお悩みを感じたことはありませんか。
エージェントを通じた採用を行なったが、当初の話とは異なり日本語が話せない
日本に来ているにもかかかわらず、語学の学習意欲が感じられない
意思疎通はうまくできないが、それでも現場に出さざるを得ない現状がある
どうしても教育しにくいため、お客様、元請などからクレームを受けてしまうことがある
言葉の壁はすぐには埋まらない
これらの問題の多くは、言葉の壁や、就労意欲などの複数の問題が重なってできています。そして、企業側からするとなんとか1日でも早く、意思疎通できて、お客様や元請からのクレームを無くしたいのはないでしょうか。
このような現状がある場合、以下のような組織体制を敷き、外国人が現場でいち早く活躍できる取り組みをする必要があります。
教育のポイントは、組織的にフォローできる体制づくり
1.会社、職人など全体でカバー
具体的に外国人施工管理者をフォローして教育するためには現場の職人の協力や施工管理者以外の協力も必須だと考えるようにしましょう。
というのも、仕事は常に施主、そして元請けからくるものだという前提の場合、施工管理者がどこに所属していたとしても、最も重要なことは施主から見てどうか?です。
つまり、施主や元請けは仕事がきちんと収まったかどうかを確認したいだけであり、それができているからこそ、給与が職人に支払われるのです。
その点からすると、中長期で教育しなければいけないのは、施工管理だけではなく、施工管理も含めた現場作業員全体だという認識が必要です。
現場の1人1人がよくできていれば、現場が収まることは多くあります。こうした協力体制が、外国人施工管理者を教育するために求められます。
2.顧客から見える姿に集中すること
結局は顧客から見てどうかのポイントの中には、とても重要なポイントが複数含まれています。現場の職人など全員が協力したとしても、どのポイントをきちんと抑えるかをより明確にすべきです。というのも、当然自分の役割はそれぞれが担っているわけですから、そこからはみ出て協力するにも限度があるでしょう。その限度を超えないためにもわかりやすいポイント説明が必要になってきます。
ここでは、一例だけを取り出してみます。
「作業現場では養生をきちんとする。」
作業する人は、誰でも知っていることですが、養生は作業の内容によって、その範囲が異なるはずです。そこで重要なことは、
「施主の立場で、ここは汚したくないと考える場所をきちんと養生する」ことです。
このように言葉をより具体的にして、やってはいけないポイントを示すことが大切です。そして、このように考えれば、職人同士がお互いに指摘しあいながら、より良い現場にしていくことも可能なはずです。
その他のポイントは別記事も参照ください。
3.先手、先手の行動基準を作りあげる
また、施主を起点に考えた場合に、施工管理に求められるのは先手をうつ行動そのものです。例えば、あなたが施主ならどちらの業者に仕事をお願いしますか?
a.こちらが催促すると報告書がでてくる
b.こちらが催促する前に報告書や改善案がでてくる
施主の立場に立てば、bの選択は当たり前でしょう。にもかかわらず、報告は言われてからするものだという行動様式になっていないかを確認する必要があります。
下請け構造が当たり前になりすぎるとこのような事後報告体質になりかねません。そして、この事後報告体質は施主の不安を煽ってしまい、クレームの出やすい構造を作り出しています。
だからこそ、こちらなら先手をうち、すぐに報告する癖を外国人にも当然つけさせる必要があります。
4.相手が変われない場合はこちらが変わる
教育の難しいところは、能力が違う人に対して型にはめなければいけない部分です。人によってはきちんと教育できても、教育が上手くいかないケースも当然でてきます。その場合、相手の足らないことを責めても状況は何もかわりません。唯一できるのは、こちらが変わることです。外国人が必ず日本語を話せる保証はありません。そんなとき、日本人が中国語を勉強する、ベトナム語を勉強することもできるはずです。◯◯するのは当たり前と考えるときには、出来ない原因を外に向けがちです。相手の限界を感じたら、こちらが変わることが効率の良い現状の変え方です。
組織的教育を漫画という教育ツールが支えます。
これまで解説した内容を人に依存して教育させるのではなく会社の全員もしくは、職人さん達にも関わってもらうためには、何かしらの形で内容をまとめて、閲覧可能なものにする必要があります。
このようなツールとして最適なのは、語学の苦手な外国人でも、いつも携帯電話を見ている若手にも、年配の職人にも、見てもらえる形式は、漫画(マンガ)です。
1.視覚的にわかる
漫画なら視覚的的に内容を捉えてもらうことができます。活字が苦手な人でも十分に内容を伝えることができます。また、漫画のデータなら携帯電話でも閲覧できますし、印刷すれば漫画冊子になります。視覚的は、コミュニケーションのほとんどの情報を与えてしまうので、教育効率も高いといえるのです。
2.言語を変更して提供できる
そして、外国人向けには、翻訳して漫画が提供できます。こちらから歩みよる姿勢は、このようなツールを介して提供することも可能です。
3.チェックリストの機能をもたせる
最後には、漫画で内容をきちんと理解できたら、教育ポイントを常にチェックリスト化することをおすすめします。仕事はどの役割で、その役割とは何かを定義します。チェックリストは、自分でチェックしたあとに、他人にもチェックしてもらうような運用方法がおすすめです。
言葉の意図をきちんと汲むことを目的にするならば、毎回他人のチェックを入れて、どのように違う見方をしているかを客観的な視点で考えるコとが大切です。
建設業における教育ツールづくりは他社との差別化要因になります。
今回ご紹介した教育ツールは自社の外国人を育てるためのツールとしてだけではなく、元請けなどに配布することで、中期的な対策をしていることを明確に伝えることができます。それは、建設業においては差別化です。なぜならば、人材の採用、教育が仕事を左右する最重要な経営マターだからです。
また、このような内容を、小規模、中規模の会社が取り組むならば更に差別化度合いは高まります。
なぜなら、建設業の多くの会社は、以下のマトリクスでいうところの、重要だが、急いでいないことへの投資をしない企業が多いためです。
補足を加えると、小規模、中規模の会社では、お金を回すためにも、重要だし、急ぐことには投資をします。例えば、車両が必要、材料が必要などです。しかし、これらを繰り返しているうちに、重要だが、急ぎではないこと(図の赤色部分)を後回しにしてしまうのです。
経営者の方でこの記事をご覧いただけましたら、ぜひ、会社の将来のために重要だが、急いでいないことに、着実にお金を投資することをして欲しいと思います。
いかがでしたか。施工管理における外国人採用時の教育のポイントやそれらを補助するツールの説明をしました。これらは、教育できるだけではなく、採用や受注をする際の差別化要因になるため、これから長く建設業の仕事をしていく上で重要な投資だと思います。
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